株式会社 SSKPC

A00030 2000/01/01
2000年問題
西暦2000年を迎えた時点でコンピューターの日付が正しく処理されないことで、システム全体にさまざまな影響を及ぼしてしまうという問題。西暦2000年問題ともいう。Y2K問題と略して呼ぶこともある。  過去、多くのコンピューターやソフトウエアが西暦の年数部分を下2桁の数字だけで扱ってきた。例えば1999年なら「99」で表すという具合だ。ところが、2000年になると「00」となり、1900年と間違えるなどの不具合が生じる。結果、日付に依存したデータや複利計算、物流管理といった計算処理などに甚大な被害が出る可能性がある。またシステムが動かなくなることもある。特に機器の制御用に組み込んだマイコンなど、見えにくいところで使われているコンピューターの場合、問題があるかどうかの確認もできないため、場合によっては深刻な被害が起こる可能性がある。  このため、金融、運輸、流通業界をはじめとする諸企業、官庁などが2000年問題の対応に迫られている。  パソコンも2000年問題に無縁ではない。起こり得ると指摘されている問題は主に4つある。(1)西暦を下2桁で表現した場合に1900年代と2000年代が区別できず日付が正しく処理されない、(2)2000年をうるう年として認識せず、2月29日以降、日付がずれる、(3)西暦を下2桁で表現した場合、2000年が「00」ではなく「100」「:00」などと表示が乱れる、(4)プログラムのコードとして「99」を終了、保存など特殊機能に割り当てて設計している場合、1999年9月9日などにエラーが発生する、というものだ。  現在、販売されているパソコンは2000年問題に対応済みのものが多いが、97年以前に販売されたモデルでは一部の機種で日付表示がおかしくなる可能性がある。修正にはBIOSのアップデートなどが必要だ。各社はWebページなどで情報提供を実施しているほか、ユーザーからの問い合わせに応じて対処方法を説明している。また、OSのWindows 95/98/NTも日付が乱れるなどの不具合を起こす可能性がある。マイクロソフトはWebページ上で修正プログラムを公開している。