A00770 2000/01/01
Melissa メリッサ
99年3月26日に米国で発見された、Word97/98の文書ファイルに感染するマクロウイルス。日本でも数日後には感染が報告された。感染した文書ファイルを開くと、Outlook 97/98のアドレス帳の上から50件分のあて先に感染ファイルを添付した電子メールを「Important Message From （ユーザー名）」という題名で一度だけ自動的に送信する。Outlook 97/98をインストールしていても、メールの送受信の設定をしていない場合や、Outlook Expressを含む他の電子メールソフトを使っている場合は、自動送信されない。 Melissaは米国を中心に、異常に速いスピードで感染が広がった。発見後、わずか数日間で10万台を超えるパソコンの感染が報告された。また、勝手に電子メールを送信してしまうことから、社内の機密文書が社外に漏れてしまう危険性もある。 Melissaを作成した容疑者は4月1日、米連邦捜査局（FBI）によって逮捕された。コンピューターウイルスを作成した容疑者が逮捕されるのは極めて異例なことである。