株式会社 SSKPC

A00951 2000/01/01
PCM音源
FM音源のように専用LSIで音を演算、合成するのではなく、PCM(パルス符号変調)方式を使ってデジタル録音しておいた音を再生する方式の音源。現在、サウンド機能を持つパソコンにはほぼすべて搭載されている。  PCMとはアナログ信号をデジタル信号に変換する方式のひとつで、デジタル録音の分野でも、音楽用CDやDATなどに使われている。PCM方式の録音は、まず連続変化量である音の信号を、一定の周期で切り出す(サンプリング)。切り出したデータの大きさを、不連続な値に切り上げ、切り下げを行い(量子化)、さらにこの値を2進数に変換する。その結果得られる2進数を、コンピューターなどを介して、ハードディスクなどに記録する。桁数を量子化数と呼ぶ(単位はビット)。  PCM録音では、切り出す間隔が短いほど、さらに不連続な値の刻みが細かいほど、原音に忠実な録音が可能。つまり、サンプリング周波数が高く、量子化数が大きいほど音の品質が良いことになる。音楽用CDでは1秒間に4万4100回(44.1kHz)の切り出しを行い、16ビットでの量子化を行っている。  PCM録音の利点は、デジタルデータの状態で複製する限り音質が全く劣化しないことや、音の一部分を取り出したり、音自体の加工が容易なこと。  後者の特性を利用したのがサンプリング楽器と呼ばれるもので、PCM録音した自然界の音を使っての演奏などが可能になる。