株式会社 SSKPC

A01647 2000/01/01
カラースペース color space
色を規定し、表現するための体系。色は知覚のされ方で違って見えるので、完全なカラースペースというものは存在しない。しかし、出版や印刷の分野では、装置間で統一された色の表示方法が必要なため、近年いろいろなカラースペースの研究が進められている。現在、カラースペースは減法系カラースペース、加法系カラースペース、色覚系カラースペースの3つに大別できる。  減法系カラースペースではCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)が代表的。カラー印刷は、光を吸収するインクの特性を利用している。印刷した画像から反射光が目に届く時、インクの特性によって一部の光が吸収されるので、吸収のされ方でさまざまな色として知覚される。  加法系カラースペースでは、コンピューター画面に使われているRGB(赤、緑、青)モデルが代表的。赤、緑、青の3色の放射光が合成されて人間の目にさまざまな色が見える、という原理に基づいている。  色覚系カラースペースではCIE XYZが代表的。これは、プリンターやディスプレイなど特定の装置に依存せず、平均的な人間の色覚測定結果をベースにしている。現在、DTPや印刷などの分野で最も多く使われているのは、CIE XYZを改良したCIE L*a*b*というカラースペースで、明るさ(L*)、マゼンタとその補色である緑の成分量(a*)、イエローとその補色である青の成分量(b*)で色を表す。